インドネシア大学受講中
企業研修でインドネシアに来ました。大学でインドネシア語を勉強する事6ヶ月。
インドネシア語は日本で30時間程度勉強しましたが、ほとんど役に立ちませんでした。
一ヶ月程度経過後、日常生活レベルの言語を使用出来る用になりました。
インドネシア大学受講中に得られた内容をまとめてみましたので、是非ご覧ください。
インドネシア大学は国内ランキング2位の国立大学。ジャカルタの南のデポックにあり、医学部を含む12学部ある総合大学です。
インドネシア大学は1851年にオランダ東インド会社が設立した医学学校をルーツに持ち、インドネシアで最も古い高等教育機関。日本の大学では東京大学、早稲田、慶應などと協定を結んでいます。
そんなインドネシア大学に、実は日本人も通うことができます。
- インドネシア大学に通うにはどうすればいいの?
- インドネシア大学の学費や授業期間は?
- 大学でインドネシア語をしっかり勉強したい!
と思っているあなた。実際にインドネシア大学に通学している私が、外国人が学べるインドネシアの大学のBIPA(Bahasa Indonesia untuk Penutur Asing)という制度について、体験談を交えて紹介します。
なお、BIPAはインドネシ大学のみならず、バリ島やバンドンの大学にもあります。インドネシア語の学習に興味がある方は是非参考にしてみてください。
記事の目次
インドネシア大学はどんなところ?
インドネシア大学は非常に広大なキャンパスで、森や湖、ゴルフの打ちっぱなし場まであります。大学内には無料のシャトルバスがあり、学生のみならず近隣住民の移動手段としても利用しています。
キャンパスが広大なため、学生証を持っていれば無料で自転車を利用することも可能ですが、ブレーキの効きが悪かったり空気が入っていなかったりするので、徒歩+バスの移動がおすすめ。
また、医学学校のルーツということもあり、敷地内には病院も併設されています。インドネシア大学の学生は無料で受診可能ですが、常に混雑しているため、2時間待ちはざら。インドネシ大学は教育機関でもあり、市民の重要な生活インフラにもなっています。
キャンパス内の食堂は100~200円程度で利用可能。以前は食中毒にかかった日本人もいましたが、現在は改築され、綺麗な食堂で安価に食事を楽しむことができます。さらに、日本人が経営する日本食料理や吉野家もあり、日本人でも昼食には困ることはありません。
インドネシア大学のBIPAとは!?
BIPAとは、Bahasa Indonesia untuk Penutur Asing。『外国語話者の人のためのインドネシア語』です。文化教養学部にある外国人用のインドネシア語コースという位置づけ。
インドネシ大学にはBIPAの学生だけでも200人以上の外国人学生がおり、アジアのみならずヨーロッパ、アフリカ、アメリカなど全世界から学生が集まっています。最も多いのは20代前半の学生ですが、10代から60代までと幅広い年齢層の学生がいます。
その中で全体の8割を占めるのが韓国人。就職活動に有利になるため、インドネシア語を学習している学生が多いとのこと。
そんな国際色豊かなインドネシア大学のBIPAは学部(学科)ではないため、授業料を払えば誰でも受講が可能。インドネシア語初心者は、入学試験はありませんがインドネシアの生活が長ければ入学試験(筆記+面接)で3段階の適当なレベルに分けられます。
入学金や授業料などの諸経費は以下の通り。(2019年時点)
入学金 | Rp.750,000(約6,000円) |
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授業料(1学期, 3ヵ月分) | Rp.20,000,000(約160,000円) |
テスト受験料 | Rp.500,000(約4,000円) |
その他(税金など) | Rp.750,000(約6,000円) |
個人レッスン(任意, 2時間) | Rp.200,000(約1,600円) |
もちろん、インドネシア語検定に向けた勉強が必要ですが、おおよそのレベルは以下の通り。
BIPAレベル1受講後 | インドネシア語検定:C級or D級 |
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BIPAレベル2受講後 | インドネシア語検定:B級or C級 |
BIPAレベル3受講後 | インドネシア語検定:B級 |
インドネシア語のA級はとても難しいため、インドネシア語検定のA級に合格するにはBIPAの受講に加えた勉強が必要でしょう。
BIPAの授業を徹底解説!
授業は、ライティング/リスニング/スピーキング/リーディング/文法の5つで構成されています。全ての授業はリンクしており、例えばお店での買い物の授業であれば同時期にそれぞれの科目で出てくる単語が同じで、理解しやすいようになっています。
ライティングや文法で習った表現をスピーキングやリスニングで使うため、状況がイメージしやすく、習得しやすくなっています。
レベル1では、インドネシアでの生活ができる最低限の言語力を習得できます。特に話すことに力を入れており、授業の多くはスピーキング。レベル2は雑誌や新聞の簡単な文章が読み書きできるようになります。
文法の授業が増え、新しい単語が増えるため、難易度が急激に上がります。最後にレベル3では会議やスピーチ、論文などの本格的な言語を身につけることが目標。文法やライティングが中心で、コース終了までに1つの論文を書き上げます。
受講の開始期間は任意で選択が可能。2018年の場合は以下の通り。
① 1/14~4/5
② 5/13~8/16
③ 9/16~12/6
3学期に分かれており、1学期は約3ヵ月で合計250時間インドネシア語を学びます。9月が1番外国人学生の入学が多く、友人をたくさん作りたい方は9月からの入学がおすすめ。また、インドネシアの祝日は大学もお休み。毎年②の時期はレバランが重なり、2週間程度休みになります。
また、授業は2つのクラスに分かれており、1つのクラスが2時間と長丁場。月曜日から金曜日まで同じスケジュールで、クラス1が8:30~10:30、クラス2が11:00~13:00です。座学だけでなくケーススタディのような授業が多いため、飽きずに受講することができます。
クラスには出身国が被り過ぎないよう配慮されており、1クラス12人程度。レベル1では日本人が2人、レベル2では日本人1人で受講しています。
インドネシア語は簡単と聞くけれど…
インドネシア語は世界一簡単な言語という人もいます。日常会話レベルなら、すぐに習得できます。BIPAのコースに通っていれば、1ヵ月である程度の日常会話はできるようになります。
一方、新聞や論文を読み書きするとなると、話は別。3ヵ月毎に個人の目標とするレベルに応じて受講できるのもBIPAの特徴です。
日常生活で困らない程度になるには、レベル1のみの受講で十分。業務でインドネシア語を使用する場合は、レベル2や3までしっかり勉強することをおすすめします。
言語のみならず、文化や歴史、人物についても学べるので、インドネシアに関する理解度も深まるのではないでしょうか。独学でインドネシア語を学ぶことも可能ですが、細かなルールや表現、筆記やリスニング力も鍛えたるには、BIPAの入学が最短ルートかもしれません。
インドネシア大学にいる日本人!
インドネシア大学のBIPAを受講している日本人は、留学生が5割ほど。残りは企業研修と駐在員の奥様方です。授業後の過ごし方は人それぞれ。
駐在員の奥様方は13:00の授業後にお子さんを迎えにジャカルタ市内に戻る人、企業研修の方は業務をしたりインドネシア大学の英語の授業を受講したりする人もいるので、多種多様です。
また、留学生のほとんどはデポックのコスに住んでいますが、残りはジャカルタ市内から通学しています。筆者はデポックのコスに住んでおり、インドネシア大学の学生たちと半共同生活を送っています。
授業後もインドネシア語を話せる環境にいると、充実したプライベートを送ることができます。
(※コス:日本のアパートのようなもの。キッチンのみ共有の場合が多い。)
なお、インドネシア大学でBIPAを受講している日本人以外の外国人は留学生8割、インドネシアで就活中の人、家族の都合でインドネシアに来た人などがいます。彼らは大学の寮やインドネシア大学そばのアパート(マンション)やコスに住んでいます。
授業だけじゃない!魅力的な課外授業!
インドネシア大学のBIPAの魅力は、豊富な課外授業やインドネシアの伝統文化について学べること。課外授業では実際に現地の市場に行ったり、ヒンドゥー教寺院に行き宗教を学んだりと、多くのイベントが授業に取り入れられています。
運動会や他大学のBIPAの学生も参加するインドネシア語の歌の大会(賞金付き)など、体系的にインドネシア語を学習できるようになっています。
それ以外にも13時のクラス2終了後にインドネシアの伝統舞踊やガムラン、アルンバ、バティックなど、学外から講師を呼び、週に2~3回ほどサークルのようなものが開催されています。
学期終了のタイミングで修了式があり、その時に課外授業の成果を発表します。任意での参加ですが、課外授業は全て授業料に含まれているので無料で受講することができます。
インドネシア大学の言語コースのまとめ
インドネシア語は難解な言語でないため、独学でも学ぶことはできます。しかし、業務や家事に追われて中々勉強時間を確保できないのも事実。
BIPAを半年受講しただけでも、周囲のインドネシア人から語学の成長スピードに驚かれます。英語を使ったり周囲のインドネシア語話者に頼っていたりすると、なかなか上達しないもの。
初めはインドネシア語が理解できずに四苦八苦しますが、不思議と2、3週間経てば徐々に理解できるようになります。
先生も親身でレベルに合わせて教えてくれるため、凄まじいスピードでインドネシア語力が上達します。半年でインドネシア人の彼氏彼女ができる人も少なくありません。
また、インドネシア大学のBIPAで学ぶのは70か国以上の人たち。文化や考え方が異なる学生と共に学べ、友達になることができるのもインドネシア大学のBIPAで学ぶ醍醐味ではないでしょうか。
Ayo belajar di BIPA!
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◇インドネシア実況局
インドネシアの生活や言語の勉強を中心にアップロードしています。これからインドネシア語を勉強する方や興味を持っている方の参考になれば幸いです。
◇kei ksd
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