【閲覧注意!】インドネシアのイスラム教の祝祭『犠牲祭』を徹底解説!

インドネシアでも毎年行われるイスラム教の宗教行事である『犠牲祭』。イスラム教徒が9割を占めるインドネシアにおいて、イスラム教の行事は知っておきたいもの。

至る所にヤギが溢れかえり「一体何事…!?」と驚いた方は多いのではないでしょうか。ポトン・カンビンは直訳すると『ヤギを切る』。犠牲祭はイード、大イード、インドネシアではポトン・カンビンともいわれています。

  • イスラム教の犠牲祭って何をするの?
  • インドネシア語で『ポトン・カンビン』ってどういう意味?
  • 犠牲祭に参加したい!

犠牲祭について知りたい方は是非ご覧ください!
それでは早速、犠牲祭についての内容を確認していきましょう!

そもそもインドネシアの犠牲祭ってどんな宗教行事?


犠牲祭を説明するには2つの要素が必要です。

1点目は、イスラム教のコーランにある父親が神様に対し、息子の代わりにヤギを犠牲にして神に捧げた行為が記載されているという点。

この行為を実践すべく、イスラム暦の12月10日に行われます(日本人が一般的に使うグレゴリオ暦の日付はバラバラ)。

2点目は、豊かな人が貧しい人に神を介在させて動物を分け与える宗教観念があるという点。
イスラム教は神の前では皆平等を唱っています。また、豊かな恵みは神から与えられたものという発想も。

そのため、イスラム教徒で恵まれている人は、恵まれていない人に富を分配するのは当たり前の発想といえます。同時に、恵まれていない人も施しを受けることは当たり前と考えているでしょう。

犠牲祭を一文で説明するなら、宗教行為を実践すべく、豊かな者が神に動物を捧げ、神がその動物を貧しい人に施すといったところでしょうか。

宗教行事なので、更に深い背景はありますが、知識として上記2点は備えておいた方が良いでしょう。

犠牲祭はモスクで行われる!


犠牲祭では、裕福な人が貧しい人々にヤギや牛などの動物を分け与えるにあたり、モスクが重要な役割を果たします。

インドネシアでは半径数百メートルに1つのモスクがなければならない決まりがあり、イスラム教徒の人々は近くのモスクに所属(?)しています。

所属先のモスクにヤギや牛を納めても良いですし、実家のモスクに納めることも可能。貧しい人々は、どこかのモスクへ行き、そこから動物のお肉を貰います。

それぞれの価格表は以下の通り。

動物の種類 価格(都心) 価格(地方)
ヤギ Rp. 2,500,000前後 Rp. 1,700,000前後
Rp. 20,000,000前後 Rp. 15,000,000前後

サイズや地域によって値段に差があります。都心部は平均所得が高いからか、動物の値段も高め。

これくらいの値段なら、運転手やメイドさんに寄付することもできそうな気がしますが、イスラム教でなければ寄付する必要はありません。

なお、ヤギ1頭で1つの家庭分の施しと言われています。

インドから輸入した巨大な牛も!


裕福な人が集まる地域では、インドから輸入した牛を捧げる人も。(牛を輸出したインド人がヒンドゥー教徒でないことを願います。)ここまでのクラスになると、おおよそRp. 200,000,000(約150万円)するそうです。

牛には奉納者のEKAさんの名前が書かれています。大統領などはもっと高価な牛を奉納することもあり、高い動物であるほど、自らの威厳を内外に示す役割もあるかも知れません。

なお、写真の巨大な牛を捌こうとした際に牛が暴れてしまい、歯が抜ける怪我をした人が出てしまいました。捌く人たちもとても大変ですが、どのような方が捌くのでしょうか?

犠牲祭でプロの捌き屋が大活躍!


巨大な牛や大規模なモスクでは、プロの捌き屋を雇います。筆者が訪れたモスクでは、10人ほどのチームをRp.1,000,000(約8千円)で雇っていました。

料金は比較的安めですが、動物の頭や足、その他の部位のお肉で支払うことも可能とのこと。捌き屋もボゴールやスカブミに多く、彼らの活躍なくして犠牲祭の成功はありません。

お祈りをしながら、ポトン・カンビン!


ヤギは比較的簡単に捌くことができ、捌き屋に限らず、奉納者自身も慣れた手つきで捌いていきます。プロセスは以下の通り。

  • 1.コーランの1節と奉納者の名前を読み上げる
  • 2.ヤギの全ての脚を押さえ、脊髄のあたりをナイフで1往復(3~4割程)
  • 3.血を垂れ流したヤギをしばらく放置
  • 4.ピクピクが収まったら、首を切り落とす
  • 5.ヤギを吊るして、皮を剥ぐ
  • 6.細かく切り分ける
  • 7.袋詰めをする

正しい方法でやらなければ、ハラールにならないため、丁寧に行われます。血を垂れ流すのは、大地に恵みをもたらすとされているため。皮をできるだけ綺麗に剥ぐのは、ヤギの皮は『皮屋』が買い取り、太鼓として利用します。

牛の皮はクルプックにもなります。皮が破けてしまえば、買い取り価格も下がってしまうので、慎重に皮を剥ぎます。細かく切り分ける作業も、大人数で休まず行います。


女性も参加して色々な部位を混ぜて袋詰めをします。ここのモスクでは骨と脂身の少ない部位を分けていました。出汁の効いたスープが作れそうです。

一袋200gほどに分け、希望者に振り分けます。事前に交換券を発行するモスクもあり、突然訪れても貰えない人もいます。

獣医さんのチェックも大事!


高所得者が集まる地域のモスクでは、獣医さんを呼び、病気のチェックをしてもらいます。レバーなどの臓器に虫が入っていないか、チェックするそうです。

犠牲祭に関する雑学


犠牲祭に関する雑学を紹介します。地域によって考え方が異なる可能性もあるので、全てのモスクで同一の考えがあるわけではありませんので、悪しからずご了承ください。

犠牲祭に参加できない人がいる!?

基本的に男性が牛やヤギを捌きますが、家族が妊娠中の方は、捌き作業には参加できないそうです。切ったお肉を袋詰めするなどの軽作業は参加できそうです。

インドネシアの犠牲祭についてのまとめ


一昔前に、鶏を殺す様子を生徒たちに見せた先生がいると話題になったことがあります。かなり昔ですが、ジャカルタ日本人学校でも、生徒に犠牲祭の見学をさせ、賛否両論があった先生もいたそうです。

動物を捌く場面を目の当たりにしたことがある人は少ないでしょう。コーランに慣れてしまうと、インドネシアでイスラム教を強く感じる場面は多くありません。

犠牲祭は、モスクによって様々な運用で行われているので、興味のある方はインドネシア滞在中に一度訪れてみてはいかがでしょうか。

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