慣れない外国に行く時、その国の治安を気にしない方はゼロではないでしょうか。初めての国に行く際はなおさら。人混みで遭うスリ、支払い時のぼったくり、ニセ警察官など、外国でのトラブル事例は枚挙に暇がありません。
そんな中でも、身の安全に関わるタクシーに関する知識はとても重要。交通インフラが整っていない国では、タクシーを利用することは多いでしょう。
インドネシアも空港から市街地への移動は主にタクシーです。心配を軽減し、問題を未然に防ぐためにも、タクシーに関する知識は必要不可欠。
- インドネシアで安心安全なタクシーを知りたい!
- インドネシアのタクシーは安全?
- インドネシアのタクシー運転手はぼったくる?
とお悩みのあなた。このページではインドネシアのタクシー事情について詳しく説明します。
記事の目次
タクシー料金の相場は?
最も気になるインドネシアのタクシー料金の相場。距離によって変わることは言うまでもありませんが、感覚的には日本の10~15分の1の料金です。初乗りはRp.6,500(約50円 )。2時間ほど乗っても2,000円程度で済みます。タクシー利用に抵抗がなくなり、少しの移動でもタクシーを使ってしまいます。
そんなインドネシアのタクシー。安全面などのインドネシアのタクシー事情の概要について紹介します。インドネシアのタクシー事情は総じて悪くはありません。
- 料金メーターはこちらが指摘する前にONにする。
- ボロいタクシーは少ない。
- タクシー運転手による強盗は滅多にない。
- 稀にタクシー運転手が執拗に話を振る。
- たまに迂回する(近道の可能性有)。
- 渋滞にはまったら、露骨にイライラする運転手がたまにいる。
インドネシアのタクシーは料金メーターもお願いする前に使用してくれますし、車内が汚い車もほとんど見かけません。観光客や出張者の多いエリアでタクシーを捕まえると、たまに遠回りをする運転手もいますが、大げさな迂回はありません。
裏道を使いたがるタクシーもありますが、それが吉と出るか、凶と出るかはその時次第。
別の選択肢の結果は知りえないので、「近道ができた」と思うようにすれば特にストレスに感じることはないでしょう。
インドネシアのタクシーで改善点を挙げるならば、話し好きなタクシー運転手がおり、利用者によっては鬱陶しいと感じてしまう点です。しかし、これもその時の自分の気分次第。フレンドリーな人が多いのもまた、インドネシアの魅力の1つです。
旅行中でも出張中でも、タクシーでの移動の間に現地の方と触れ合うことができると考えれば、タクシーも少しは楽しめるのではないでしょうか。
チップは必要?不要?
インドネシアでタクシーを利用した場合、基本的にチップをあげなくても何も言われません。しかしRp.100単位で清算すると運転手に嫌がられます。日本円では1円にも満たない金額なので、清算する方が面倒と思う方も多いのではないでしょうか。
チップは気持ちなので、渡し過ぎということはありませんが、多少は渡してあげた方が運転手も喜ぶのではないでしょうか。例えばタクシー料金がRp.158,000(約1,230円)だった場合。あくまでも筆者の感覚ですが、支払いパターンは以下。
- Rp.200,000(約1,560円)でお釣りをチップ:多すぎ。運転手超絶ハッピー
- Rp.180,000(約1,400円)でお釣りをチップ:太っ腹。運転手超ハッピー
- Rp.170,000(約1,330円)でお釣りをチップ:丁度よい。運転手ハッピー
- Rp.160,000(約1,250円)でお釣りをチップ:可。お釣りは当然チップ
インドネシアには10万、5万、2万、1万、5千、2千ルピア札があります。1万ルピア以上で支払ってお釣りをチップに回せば、スマートな支払いになるのではないでしょうか。
続いて、おすすめのタクシー会社を紹介します。
空港に多い!おすすめその①「Silver Bird」
インドネシアのタクシー会社の中で最も安全で信頼性の高いタクシーがSilver Birdのタクシーです。後述するBlue Birdタクシーの系列ですが、Blue Birdよりワンランク上のサービスを提供してくれます。ベンツを利用していることもあり、タクシー運転手も車を傷つけないように慎重(安全)に走る傾向にあります。
Silver Birdのタクシー運転手は、道に関する知識、運転の質などのテストに合格したBlue Birdの運転手から選ばれた方々。英語も理解する方が多い点もSilver Birdの特長です。少し値は張りますが、出張者の方はSilver Birdを利用すれば間違いありません。
しかし、Silver Birdのタクシーは台数も多くないため、街中で流しのタクシーを捕まえることは難しく、空港、ホテル、一部のショッピングモールでしか見かけることはありません。
初乗り料金 | Rp. 15,000(約120円) |
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空港~市街地(Sudirman) | 約Rp. 400,000(約3,000~3,300円) |
空港~Blok M | 約Rp. 450,000 |
※高めに見積もっています。
インドネシアのおすすめタクシーその②「Blue Bird」
参照:http://shiftindonesia.com
インドネシアの最大手のタクシー会社がBlue Birdグループです。上述のSilver BirdもBlue Birdグループであり、Blue Bird社のタクシーは問題なく利用可能。
インドネシアの中でも「安心・安全」なタクシーの筆頭で、インドネシア語が喋れなくても大きな問題はないでしょう。
最大手だけあって、問題のあるタクシー運転手も少なく、外国人のユーザーも多くいます。賛否両論ありますが、中学生の外国人の子供が一人で乗っても大丈夫だったという話はBlue Bird社の信頼を高めてくれます。
インドネシア人もBlue Bird社が最も信頼されているタクシー会社であることは理解しており、空港で他のタクシー会社の運転手による強引な客引きに遭った際、「I only use blue bird.」と言えば、Blue Bird社以外のタクシー運転手が諦めることも。
なお、同じBlue Bird系列にPusakaというタクシーもあります。偽物と思ってしまいがちですが、同じ会社なので安心して利用できるタクシーです。
初乗り料金 | Rp. 6,500 |
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空港~Blok M | Rp. 250,000(所要時間約2時間半の渋滞時) |
インドネシアのタクシーその③「Express」
参照:http://expressgroup.co.id/expressweb
インドネシアにどっぷり浸かっている方以外は、Blue Birdタクシーがある場合、Expressタクシーは使いませんが、タクシーが少ない場合はExpressタクシーを使っても問題ないでしょう。
空港でも多く見かけるExpressタクシー。強引な客引きをする運転手がいる印象を抱きますが、メーターも使いますし、ボロボロの車も少ないです。
なお、筆者が露骨にイライラ(舌打ち)する運転手を見かけたのはExpressタクシー。もちろん、数ある運転手の中でその運転手が特にせっかちで、たまたま渋滞にはまってしまい、久しぶりに割り込みをされただけの可能性もありますが、Expressのタクシーにあまり良い印象は抱きませんでした。
ショッピングモールに停泊しているExpressタクシーを利用した際は、とても気さくな運転手でした。人によって接客レベルに差のあるタクシー会社ですが、ぼったくりや身の危険を感じるなどの大きな問題はないといえます。
初乗り料金 | Rp. 7,500 |
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番外編~配車アプリ~
タクシーではありませんが、インドネシアはGrab、Go-jekの配車アプリが盛況です。オーダー時に料金が決定するので、遠回りして損をするのは運転手側。
車種が選べない、運転手が臭い、プロ意識がない等の意見もありますが、慣れてしまえば配車アプリの方が使い勝手が良いでしょう。
なお、Go-jekではGo-BlueBirdでBlue Bird社のタクシーを呼ぶことができます。いわゆる白タクではなく、タクシー会社の車の方が良いと感じる方はご利用してみてはいかがでしょうか。
番外編~バイクタクシー~
インドネシアの街中を縦横無尽に走るバイク。配車アプリのGrabやGo-jekでバイクタクシーを呼ぶことができます。値段も手ごろで、車の約半額で移動できます。渋滞している中をスイスイと移動することができ、車よりも早いといわれていますが、安全性は担保されていないので、利用を禁止している会社もあります。
インドネシアのタクシーについてまとめ
上記で紹介したタクシー会社のみならず、インドネシアのタクシーはその他にもあります。運転手の要素が大きいのがタクシー選び。注意したいのは、Blue Bird社のタクシーに外見を酷似させているタクシー。そもそもBlue Bird社と勘違いする客を狙っているのでは?と疑ってしまいます。
Silver Bird、Blue Bird以外のタクシーに女性が1人で乗るのは、リスクがあるのでできる限り避けるようにしましょう。
タクシー運転手へのチップはマストではありません。その時の気持ちやお釣りをあげるのも良いでしょう。しかし、お釣りはしっかりと確認するのを忘れずに。
その他、たまに見かけるタクシーも数多くありますが、よく分からない会社のタクシーには乗らないと良いでしょう。田舎でなければ、Blue BirdかExpressは近くにあるでしょうし、ホテルやビジネスビル、アパートはタクシーを呼んでくれます。
最後に、「タクシー運転手と会話をすることでぼったくりを防いでいる」と言っている方がいました。「来月結婚する予定」「子供が生まれる」「孫が生まれる」など、襲われない予防線を張ることで自分の身を守るのも良いかもしれません。